トレーディングの仕方はさまざまで、戦略や作戦はトレーダーの数だけありますがほとんどの手法には、少なくともトレーダーの心理的行動を元にした判断基準やプライスアクションの原則などといった概念、そして個人的な視点に基づいたものなどが取り入れられていることでしょう。

ただ、トレーディング全般に言えることとして、スキャルピングはチャートを何枚か見たくらいで出きるようになるものではありません。

トレーディングという仕事を一獲千金の方法だと意気込んで始めたスキャルパー(スキャルピングする人の事)が、瞬く間に大金を失って落胆してから自分の愚かさに気づく、というのはけっして珍しいことではないのです。

日々トレードを繰り返し、思い悩んでいるトレーダーならばだれでもテクニカルチャートを使って戦略を立てるのと、実際に実行した結果が一致することは少ないということを経験していると思います。

実際にトレードする際、事前に分かっている情報だけで決まるものではなく、さまざまな要素があり、そのすべてが関係して推移していくものだからです。

どのチャートを見るのか、何を判断基準とするのか

ですがスキャルピングの戦略の中心がテクニカルチャートであることは間違いありません。スキャルパーにとって必要な情報は大方この1画面のグラフのなかにあるといえるでしょう。

そして意欲的なスキャルパーは、チャートのプライスアクションの注視する必要があります。

ただ、そのためにはどのチャートを見るべきなのでしょうか

チャートは無限にあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。スキャルピングをする上でまずなにより大事なのは値動きの激しさと時間です。 1日で何回もチャンスを提供してくれる程度に短い動きをしており、そして情報を確認しそれを反映しながら判断が可能な確認できる程度の間がある動きをしているもの。 時間の余裕がありながら、値動きがしっかりあるという絶妙なバランスをもったチャートを見つける必要があります。

すべてのチャートは需要と供給の果てしないせめぎ合いを容赦なく映し出しているが、チャートの枠組みにも独自の脈拍があり、それは平均的な動きの長さや、ブレイクまでの圧力のビルドアップ、トレード可能なパターンの有無、典型的なダマシが現れるかどうかなどで測定することができる。 そして、どのチャートを使うかを決めたら、それを使い続け、徹底的に研究し、その息づかいや動きや流れを学んでその脈拍を理解することが重要だ。

私は、研究に値する素晴らしいチャートとして、70ティックを勧めている。これは通常の時間枠とは違う。

70ティックチャートは、出来高に関係なく70回約定(ティック)するたびに新しい足が作られるチャートで、ユーロ/ドルならば1日で簡単に2000~3000本の足ができる。

このチャートは、30秒足のチャートと非常に似た形で推移することもあるが、出来高が増えると独自の形を形成していく。

注意ティックチャートの設定を調整できる機能はすべてのチャートソフトにあるわけではないため、申し込む前に確認することを勧める。

さらに、実際のティックのカウントは、チャートに連動しているデータの入力状態によるところが大きい。 FX市場には取りまとめをしている取引所がないという性質上、件数や出来高に絶対的な値はなく、プロバイダーによってデータが異なる場合がある。

自分の画面のティック数をProRealTimeのチャートと比較して、その妥当性を確認しておくのもよいだろう。

ただ、数字がある程度近ければ十分なので、あまり心配しなくてよい。

実際、ティックを65~75程度に設定してあれば、パターンやトレードチャンスに大きな違いは出ない。 チャートソフトによってはティックを40や100やそれ以上に設定しなければならない場合もあるが、これはチャート会社が入力データをどのように処理しているかによって変わってくる。

自分のチャートの足をまわりと比較するときは、チャートの下の時間の目盛りと足の平均的な長さに注目するとよいだろう。

マーケットが静かなときは、多くの足が2~4ピップスの長さで推移し、はっきりとしたトレンドがあればそれを大きく超えるときもあるが、たいてい長くは続かない。 ひとつの方法として、ティックの数を30秒足チャートと似た水準にするという方法もある。

ちなみに、アジアの市場の時間帯は1時間当たりの足の数がヨーロッパやアメリカの時間帯よりもかなり少ない。 ティックの設定はマーケットが活発な時間帯に行うほうがよいということも覚えておいてほしい。

ティックチャートには、一定の時間で作られる足(1分足、5分足、30分足など)のチャートよりも間違いなく有利な点がある。 まず、パターンがコンパクトにまとまっていて、分かりやすい。

トレーディングが活発でないときに、意味のない足を何本も示して無駄なスペースをとることはないし、動きが活発なときは十分なデータを示してくれる。 70ティックの設定は、魔法の数字ではないし、最高の設定というわけでもない。

そんなものは存在しないからだ。

情報源の選び方は個人的なことで、使っている戦略の特徴にかかわるところが大きい。

そして何よりも、チャートはスナイパーのような正確さでトレードのタイミングを計れるものでなければならない。

その意味で、70ティックチャートならばスキャルピングに必要なユーロ/ドルの脈拍を驚くほど正確にとらえることができる。 チャートの足をたどっていくのは、カラフルなバトントワラーが行進していくのを眺めるのと似ている。

多くの場合、価格の動きは混とんとしていたり、複雑だったり、少なくともかなりバラバラだったりするが、よく観察すると本当の変数はかなり限定されている。 突き詰めれば、振り付けの数はさほど多くなく、それが繰り返されているにすぎないからだ。

そこで、このプライスアクションが繰り返すという傾向をつかんで予測すれば、タイミングを賢く計って仕掛けたり手仕舞ったりすることが可能になる。 70ティックチャートは動きが速いチャートだが、多くのトレーダーが使っている時間枠のチャートからまったくかけ離れてしまうほどは速くない。 これは極めて重要なことだ。

ほかのプレーヤーがあとに続いてくれないと、マーケットは目標値に達しないからだ。 賢いスキャルパーは、原則としてほとんどのトレーダーが同じ状態を見て、同じトレンドに乗り、同じようにプルバックを見つけ、同じようにブレイクで仕掛けることを望んでいる。

そうすれば一気にその裏をかけるからだ。

その点で、70ティックチャートならばその1枚を見るだけで適切な判断を下すために必要な情報をすべて得ることができる。

1本の移動平均線以外に画面を煩雑にする指標などもない。 スキャルパーには、前日の高値や安値、大きな時間枠でトレンドにあるかどうかや、前日の主要な抵抗線や支持線に近づいているかなどという情報は必要ない。

実際、ほとんどの場合において、何時間か前に起きたことすらまったく意味がないのだ。 スキャルパーには、約1時間半の価格の推移を一度に見ることができれば十分なのである。

むしろ、それ以上の情報をチャートに詰め込もうとするとデータが矛盾し始める。

仕事が滞らないようにするためには、判断過程を複雑にするよりも、単純にしておいてほしい。 仕掛けについてテクニカル的に言えば、学ぶべきセットアップは7つしかない。

これらのパターンが、こスキャルピングの手法の核となる。 7つのセットアップは、実際のマーケットにおける例と共に詳しく説明していく。

また、仕掛けや手仕舞い手仕舞いについては、ピップス単位で詳しく紹介する。

仕掛けのパターンのなかには、強気用と弱気用があり、それぞれが買いと売りに適している。 トレードは、トレンド、カウンタートレンド、レンジなどどんな場面でもできる。

目的が素早いスキャルピングだけならば、えり好みする必要はない。 いつ、どんな局面でもトレードできることが、スキャルパーの特権なのである。

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